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EADY STEADY GO →6『列車の中』
ゴトン、ゴトン、ゴトン
「・・・だーれも乗ってないね」
がらんとした列車の中を見渡して、アルフォンスが言った。
「うわさには聞いてたけど、これほどとは・・・」
す ぴ ―――――――――――
そんな列車内に静かに響く、寝息。
「あ、また寝てる。」
「ほんとだ。よくねるヤツだなー。」
エドワードの肩によりかかる少女は、さっきまで、『起きてられるって!まっかせなさいっ!』とかなんとかいってたくせに、
すっかり夢の中だ。
「コイツ、しゃべってるとき以外寝てるんじゃないか?」
「まさか、そんなことは・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・ああ、ありえるかも。」
エドワードの自問自答に近い問いに、アルフォンスは一瞬答えにつまった。
それほどまでに、よく眠る。
先の町で出会ったは、それ以来何故か2人に引っ付いて、歩くようになっていた。
宿屋だって、平気で2人の部屋に泊まるし、危険なとことにだって付いてきた。
ただし、少しでも暇があると眠る。それはもう、コイツ、前世は猫か?と思うくらい。
大体彼女は軍人じゃなかったのか。
彼女の若さでは、せいぜい曹長がいいところだ。こんなに好き勝手していていいはずがない。
「ほんっと、得体の知れないヤツ・・・」
「でも可愛いよね。」
「あ・・アル?」
エドワードは冷や汗をかきつつ、視線をから弟へ向けた。
「小さくて可愛いよね。小動物系。」
高いヒールのブーツを履きつつ、
全長157p!
などとほざいていた彼女は、
アルフォンスにとっては可愛いの対象らしい。
「そりゃ・・・そりゃ、
可愛いっていったら、可愛いけど・・
なんっか、腑に落ちないくらい、色んなことに詳しいんだよな・・・」
「うん・・・なんだか、軍の中でもホトンド知ってる人がいないようなことまで知ってるよね」
「だよなー・・・さては立ち聞きが趣味か?
『曹長は見た!』
」
「そんなわけは・・・あるかも。」
やりそうだ。
彼女なら。
「・・・そろそろ、起こさないとな」
「うん。そうだね」
「こんな街イヤだって、いいだすかもな」
「に限って、まさか」
アルフォンスはそういいつつ、ぐっすりと夢の中へ入り込んでいる少女を揺すった。
「だよな・・・・”東の終わりの街"
ユースウェル炭坑
」
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